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Illustration by Sumiyo Ohashi大橋寿美代(『大学生からの伝言』p.180) お待ちかね「テニス本千冊行」です。だれも待ちかねていない? そうですか。今日の本は大橋和華編『大学生からの伝言-私はこうして遊んだ(伝承遊び編)』(近代文藝社)です。中部大学(愛知県)の学生が、子供時代に自分がした遊びを書き留めたものをまとめた本で、「手テニス」という遊びが収録されているためにネット検索でヒットしました。 「手テニス」とはどんな遊びなのでしょうか。 ①4人でボールを手で打ち合って遊ぶ。 どうです、こんな遊びやりませんでしたか? 私は小学生のころ、よくやりました。中部地方では「手テニス(愛知県犬山市)」、「てんちょう(岐阜県羽島市)」、「元大中小(ゲンタイチュウショウ)(名古屋市)」、「四人テニス(愛知県江南市)」などと呼ばれていたようですが、私が子ども時代をすごした兵庫県姫路市では「いっこつ」といっていました。 勝つための戦術として、緩急と高低の変化、フェイント(打つと見せかけた相手ではない相手に打つ)などがありましたが、みんなが競い合ったのはアングル・ショットでした(そんな言葉は知りませんでしたが)。相手枠のうんと隅にバウンドさせて、相手が枠の外で打たざるを得なくするという配球です。地面すれすれで打つのも効果的でした。 愛知県犬山市(投稿者は伊藤康雅さん)では、個々のプレーに独特の名前がついていたようです。ノーバウンドで相手の枠に入ってしまったら「チョック」、チョックの球を止めずに返球したら「チョックけった」、空振りしたら「ノーチ」、線上でバウンドして判定に迷ったら「印鑑」、低い打点で打とうとして手と地面の間にボールが挟まったら「うんこつぶし」。うんこつぶしって、あのねぇ……(笑)。 追記:兵庫県姫路市での呼び名「いっこつ」の由来がわかりました。麻生芳伸編『落語百選ー春』(ちくま文庫)の「王子の狐」に次のようなくだりがありました。狐をひっぱたいて追いつめながら取り逃がした人間が、「もう一打だってえとこを、惜しいことしちゃったな」と言うのですが、この「一打」に「いっこつ」と読みがなが振られていたのでした。これに間違いないですよね。姫路の人は教養人であることが判明しました。 ●手テニスで遊んだことがあってもなくても、下のアイコンに応援のワンクリックをお願いします。 目標10位以内キープ
by tennis_passtime
| 2008-10-08 23:58
| ●読書ノート
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