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テニス話を期待して当研究所を訪問してくださったみなさん、ゴメンなさい。もう一回だけ『DIVE!!』の話におつきあいください。
物語の主人公は飛び込みのスタイルも性格も異なる3人の少年。舞台は経営難にあえぐミズキダイビングクラブ(MDC)です。 大手スポーツメーカー、ミズキの会長が個人的な思い入れで作ったもののMDCは赤字続き。会長の死で廃止の動きが加速します。そんなとき、会長の孫娘がアメリカでのコーチ修行を終えて帰国。オリンピック選手を出したらクラブを存続させる、という条件を親会社から取り付け、MDCに乗り込んでくるところから4部構成の物語が始まります。 第1部「前宙返り3回半抱え型」の主人公は、中学生ダイバーの坂井知季(さかいともき)。クラブのエースである高校生の富士谷要一にあこがれ、同い年の友だちとの関係を楽しみながらマイペースで飛び込みを続けています。しかし、新任の女性コーチに類まれな素質を見出されて勝ちたいという気持ちに火がつき、前宙返り3回半抱え型に挑戦します。 第2部「スワンダイブ」の主人公は、伝説のダイバーを祖父に持つ沖津飛沫(おきつしぶき)。オリンピックをめざす秘密兵器として女性コーチにスカウトされ、MDCに加わります。津軽の荒海で鍛えた迫力が持ち味ながら腰の故障が発覚。ひねりや回転で難易率を高める方向をあきらめ、シンプルだが白鳥のように美しいダイブに取り組みます。 第3部「SSスペシャル'99」の主人公は、MDCのエース富士谷要一(ふじたによういち)。水泳連盟の思惑でオリンピック出場が内定しますが、それを潔しとせず、出来レースの選考会を棄権します。正式な最終選考会が開かれることになりますが、4回半の大技に挑む知季、迫力に美を加えた飛沫が、手強いライバルとして存在感を増していました。要一は、かつて大失敗して苦手意識をもつ前逆宙返り2回半蝦型(えびがた)、名づけてスーパー・シュリンプ・スペシャル'99に取り組む決意を固めます。 そして第4部「コンクリート・ドラゴン」は、オリンピック出場選手1名を決める運命の最終選考会。3人の主人公を含む10人の候補選手が、10回の試技で一進一退のスリリングな戦いを展開します。コンクリート・ドラゴンとは高くそびえる飛び込み台のこと。飛び込みという競技の魅力とともに、3人の少年のあいだのライバル関係と友情、それぞれの生い立ちや家族の物語もしっかり描かれています。キレとコクのある、おししい夏の生ビールのような物語です。心揺れる3人の少年をがっちり受けとめる、きりりと凛々しい女性コーチ、麻木夏陽子(あさきかよこ)も魅力的です。で、気になる最終選考会の結末は……それはこれから読む人のために伏せておきましょう。 イメージは全4巻で出版された単行本の表紙画像です。
by tennis_passtime
| 2007-07-28 18:45
| ●読書ノート
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