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![]() 元旦の朝、群馬県で行なわれた「ニューイヤー駅伝」(第51回全日本実業団対抗駅伝競走大会)で、私は旭化成(宮崎県)の走りに注目していました。 というのは、昨年末、旭化成陸上部で選手のメンタル・サポートをしているカウンセラーの川西由美子さんと話をする機会があり、「2007年はきっと3位以内に入りますから、見ていてください」と言われていたからです。 旭化成といえば、かつて宗茂と宗猛の双子の兄弟が大活躍した長距離陸上界の名門です。ニューイヤー駅伝でも過去21回の最多優勝を誇りますが、1999年の優勝を最後に優勝から遠ざかっています。37チーム中13位に沈んだ2005年前後はチームの士気も特に低下していたらしく、その建て直しのために川西さんをリーダーとするカウンセリングチームがメンタル面でのサポートの依頼を受けたのだそうです。 最近、どこの会社でもうつ病などの問題を抱える社員の増加が深刻で、組織のメンタルへルスをサポートするEAP(Employee Assistance Program=従業員支援プログラム)が注目されています。川西さんは企業にEAPを提供する会社の社長さんですが、専門的な意味ではスポーツとは(もちろん陸上競技とも)無縁の女性です。 選手たちから半信半疑の面持ちで迎えられた川西さんたちでしたが、誠心誠意、選手一人ひとりの話し相手になり、選手が自分を見つめ直す手伝いをしました。監督やコーチに、選手とのコミュニケーションの取り方についてアドバイスもしました。 その結果、選手の気持ちが前向きになり、練習に取り組む姿勢が積極的になり、疲労感が軽減され、故障や体調不良が減り、練習の雰囲気が明るくなり、個人記録も伸びるなど、明らかな効果があったそうです。チームの結束も強まりました。メンタルサポート導入後の2006年のニューイヤー駅伝では8位に躍進し、感謝の印として宗猛監督からチームのエンブレムを贈呈されました。そして、2007年は3位以内を目標にするところまでチーム全体として復調したのでした。 競技そのものを経験していないカウンセラーの助力で、エリートランナーのパフォーマンスが向上するということを知り、驚きました。企業スポーツの選手は普通のサラリーマン以上に成果主義のプレッシャーにさらされていて、自信喪失や不安 → モチベーション低下 → パフォーマンス悪化という悪循環に陥りがちだとか。長距離陸上のメンタルタフネスと言えば、あきらめず走り抜くこと、ぐらいに単純に考えていましたが、どうやらデリケートな要素がてんこ盛りのようです。 そんなわけで元旦の駅伝は興味津々でしたが、アナウンサーと解説者が話題にするのはコニカミノルタ、日清食品、中国電力の3強のことだけ。旭化成は完全に忘れられた存在でした。「どうも話が違うなあ。川西さんはああ言ってたけど、そう都合よく行かないんじゃないかなあ……」と思いながらテレビ観戦していたのですが、なんと旭化成は目標を上回る2位の成績でゴールインしたのでした。記録は4時間47分53秒で、優勝した中国電力とは51秒差でした。 川西さんは「来年は優勝!」と言っています。今年の長距離陸上では旭化成の選手たちの活躍に注目しましょう。 (*写真は2006年大会のスタート直後。群馬県のHPより)
by tennis_passtime
| 2007-01-02 01:00
| ●スポーツ(テニス以外)
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