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スポーツ愛好の機運を醸成し人びとの心と暮らしを豊かにする。……これが横浜テニス研究所の崇高なミッションである。いま適当に考えただけですけど。 奥田英朗『延長戦に入りました』(幻冬社文庫)が面白い。心と暮らしが豊かになるかどうかは知りませんが、確実に笑えて楽しめます。著者の奥田英朗は、精神科医・伊良部一郎がハチャメチャな活躍をする『空中ブランコ』や『イン・ザ・プール』などを書いている直木賞作家ですが、お笑いスポーツコラムの書き手でもありました。知らなかったのは私だけらしく、奥付を見たら親本の出版は4年前、文庫版もすでに8刷です。 全34本のコラムから何本か選んで、「ナルホド」と膝を打った着眼点を紹介しましょう。 ひそかなる故障の楽しみ 日本人の心には、スポーツマンは故障して一人前、という不条理な感情が巣くっている。そうでなければ、子どもから大人まで無意味に厳しい練習をする理由が説明できない。いっそ選手プロフィールに故障箇所も明記すれば、観戦の楽しみが増える。 あいまいな日本と優勢勝ち サッカーのPK合戦は変じゃありません? 野球で、延長12回で決着がつかなかったとき、ホームラン競争で勝敗を決めますか? 審判の「印象」で勝敗を決める柔道の「優勢勝ち」はもっとおかしい。あいまいさを許す日本ならではである。 トップバッターの資質と学校の出席順 苗字が「ア」とか「イ」で始まる人は、学生時代、クラスの出席番号が前のほうで、何でもまず最初にやらされている。そのため、緊張に強く、状況を素早く読む力がある。会議の口火を切る発言などが得意で、野球ならトップバッターに向いている。 50メートル走タイムと彼の黄金時代 足が速いということは少年にとって自信の源泉である(中学生ぐらいまで)。したがって、子どものころ足が速かった人には自信家、楽天家が多い。≪50メートル走タイム性格診断≫が有効と思われる。 ハイジャンプと着地という現実 背面跳びは着地のことを考えていない。クッションがなければ首の骨を折る。これでは、跳び越えても跳んだとは言えない。着地が問われないスキーのジャンプや体操の鉄棒が競技たり得るか。ハイジャンプも然り。 タイガー・ウッズと大顔の悲哀 タイガー・ウッズを見れば明らかなように小顔は強い。大顔はあらゆるスポーツで不利に働く。陸上短距離(子どものころからコケ癖がついている)、マラソン(スイカを載せて42.195キロ走るのは辛い)、F1(コーナリングの際の横Gが首に与える負担が大きい)、ボクシング(顔面をガードしきれない)、剣道(頭が面に入らない)……etc. 大顔が有利に働く数少ないスポーツはバンジージャンプ(きれいな弧を描いて飛べそう)、相撲(頭からのぶちかまし)ぐらいか。顔サイズも選手プロフィールの標準項目にすべし。 きりがないので、このへんにしておきます。
by tennis_passtime
| 2006-11-03 10:30
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