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全仏のテレビ放送は何時間も見ましたが、スーパースローモーションが映し出すトッププロのプレーは迫力と美しさ満点でした。何度も見ているうちに、なるほどそういうことか、と気づいたことがあります。それは何でしょう? と、もったいぶるほどのことではありません。よく言われていることです。 フォアハンド・ストロークでは グリップエンドをボールの方に向ける これです。プロは、インパクト直前まで、グリップエンドがボールに向かって前に出て行きます。このまま行ったらどうなるの? とスロー映像を見ながらヒヤヒヤするほどのところで、ようやくラケットヘッドが回転します。超スロー映像でも、ラケットだけがあるときからヒュンとスピードアップして回転しますから、実際のスピードはもの凄いと思います。肩を中心とする公転に、グリップを中心とする自転が合わさり、2乗のスイングスピードが実現していると言えるでしょうか。 「グリップエンドをボールの方に向ける」と言われて私が意識していたことは、「(テイクバックの時に)グリップエンドをボールの方に向ける」というものでした。歌舞伎役者が見得を切るみたいなテイクバックでさえなければ、普通は向きます。そのあとの意識は、腰→肩→腕→ラケットの順にひねりを戻す(ヘッドを遅らせる)ということぐらいでした。グリップエンドの向きは特に意識はしていませんでした でも、プロの映像を見て感じました。彼らはグリップエンドでボールを叩くのかと思うぐらい、インパクト直前までグリップエンド先行でスイングを行なっています。「ヘッドを遅らせる」というぐらいでは、彼らのラケットの動きは言い表せません。そのことをいちばん感じさせられたのはフェデラーでしたが(写真参照)、ナダルも、ゴンサレスも、ジョコビッチも、みんなそうでした。超スロー映像を見ながら、私は、意識をもっとグリップエンドに置いて打つべきなのではないだろうか、と考えました。 全仏決勝の日曜日。パリから遠く離れた横浜のコートで試してみました。振り出しからインパクトまで、グリップエンドでボールを叩く、グリップエンドでボールを叩く、グリップエンドでボールを叩く……すると、あら不思議、自分が打っているのかと思うぐらいペースのある球がビシビシ飛んでくれました。証人が4人います。力み返ってボールがネット前で失速するという悪癖も鳴りをひそめました。いやあ、フォアハンドって、ほんとうに楽しいものですね。 追記:6/13(土)もグリップエンドでボールを叩いてきました。なかなかGoodです。でも、問題もあります。いま、はっきり言って手首が痛いです。「グリップエンドで叩け理論」の採用はご自分の責任においてお願いします。また、この理論を批判的に発展させた深い考察も発表されています。 ●週末までグリップエンドでボールを叩くのが待ちきれない方は、代わりに下のアイコンをクリックしてください。
by tennis_passtime
| 2009-06-12 01:33
| ●雑学・技術・科学
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