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![]() 深田悦之著『オレがコーチかよ!?』(毎日新聞社、2008年)。 乞われるままに中学校でのライブ演奏(ギャラは給食)を行ない、それがきっかけでギター演奏を教える音楽講師になり、いつのまにかテニス部のコーチにまでなってしまった中年ミュージシャン(1958年生まれ)の格闘記録です。サブタイトルは「杉並区和田中 女子テニス部の950日」。 最初から確たる方針やビジョンがあったわけではありません。すぐにおしゃべりが始まる練習、自己流のむちゃくちゃなテニスを見て、このままでは子どもたちがかわいそうという気持ちから、ついつい引き受けてしまったボランティア・コーチでした。 だからといって、生徒が感謝してハイハイと言うことをきいてくれるわけではありません。新米コーチの日々は、喜んだり怒ったり、決意したりキレたり、多感な少女たちに振り回される激しいアップダウンの連続です。 テニス好きの近所のおじさんが、球出しをして、打ち方を教え、練習を工夫して、生徒といっしょに(ときには自分ひとりで)ローラーを掛け、生徒に面白がられたり頼られたりしながら、「オレがコーチかよ!?」と戸惑っている。そんな感じです。それでも、戸惑い続けた真摯さゆえでしょう、いつのまにか和田中女子テニス部の練習は引き締まり、しっかりしたボールが飛び始め、試合に勝てるようになっていきます。 僕は教育者ではないが、教育とは遠い未来のためにするのだろうな、となんとなく感じることができた。遠い未来のために小さな一歩を重ねていく。僕も我慢、我慢だった。(p.86) 親友である坂本真一氏(柳川高校の監督も務めた往年のトッププレーヤー)から、「子どもたちを教えるとハマるぞ」と言われますが、実際、しっかりハマってしまいました。校長から正教員にならないかと誘われ、真剣に考えてしまうほど、生徒との切磋琢磨の日々に喜びを感じたようです。 著者の人生の主戦場はあくまでも音楽ですが、コーチをしたのが全国的に注目されている杉並区立和田中学校(藤原和博校長)ということもあり、教育の面での執筆や講演でも活躍しています。ユニークな体験によって、音楽活動の幅も広がっているようです。そして現在も和田中女子テニス部でのコーチは続いています。(著者のサイトはこちら) ●ご用とお急ぎでない方は下のアイコンに応援のワンクリックをお願いします。
by tennis_passtime
| 2009-05-16 16:45
| ●読書ノート
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