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4月15日、日曜、快晴。長野マラソン(制限時間5時間)を走ってきました。昨年は35.7kmの関門の制限時間に届かず(13秒!)、無念の涙を呑みました。今年、その雪辱は果たせたのでしょうか。例によって記者会見を行ないます。
Q:懲りずにまた走ったのですか? A:当然です。負けたまでは終われません。 Q:結果は? A:……………………… Q:大きな声でお願いします。 A:ダメでした。まるでビデオを再生するようなレース展開で、去年と同じ35.7kmでバスに収容されてしまいました。 Q:前回は13秒遅れでしたね。今回は? A:35km付近で完全にギブアップしてしまい、時計を見ていません。係員の秒読みを聞きながら悶絶走りした去年より悪かったことは確かです(ションボリ)。 Q:そもそも5時間切りは無理なのでは? A:そんなことはありません(キッパリ)。過去に1回、切っていますし。 Q:いつのことですか? A:2005年3月、荒川(東京)です。 Q:2年も前ですか。最近は? 去年の長野以降のタイムを教えてください。 A:昨年6月の荒川(東京)が途中リタイア、10月の大町(長野)が5時間42分、今年1月の勝田(茨城)が5時間29分でした。 Q:やはり5時間の壁は厚そうですね。 勝算はあったのですか? A:勝算は40%と思っていました。 Q:根拠は? A:去年は出走前日、痛風で右足の親指付近が痛み、歩くのもコワゴワという状態でした。変なフォームで走り続けたせいで右膝の靱帯を痛め、そのあと一ヶ月ぐらい足を引きずることになってしまったほどです。それでも35km過ぎまで走れたんだから、今年は最後まで行けるかも、と思っていました。 Q:失敗のほうの確率60%の理由は? A:練習不足と減量不足ですね。 Q:練習はどれぐらい? A:月に2~3回、1回10km程度ですかね。 Q:ナメとるんか、と言われそうな量ですね。 A:(一瞬絶句)そこまで言われる筋合いはないと思いますが……。 Q:減量は? A:(気を取り直して)減量のほうは努力しましたよ。長野まであと100日になった日、その時の体重と大会当日の目標体重を直線で結んだ減量グラフを作りました。 Q:グラフ1枚つくったぐらいで「努力した」とは言えないのでは? A:4枚ならどうです? 作り直すたびにグラフの傾斜が急になって、身が引き締まりました。子どものころの夏休みの学習計画を思い出しました。 Q:やっぱりナメてるでしょう。体重は少しは減ったんですか? A:100gも減りませんでした。意志は薄弱なのに体重は堅固でした。 Q:いっしょに走った人はいたのですか? A:マラソンの師匠のHS氏と、彼の奥さんのMさんがいっしょでした。私もMさんも5時間完走が目標だったので、HS氏がペースメーカー役を買って出てくれました。 Q:結果は? A:スタート直後からMさんが先に行き、師匠は私に付いてくれました。24kmあたりの折り返しですれ違ったとき、Mさんは1kmほど先を走っていました。飛び跳ねながら両手を振ってました。Mさんはそのまま4時間53分で見事完走しました。年齢も私とそう違わないはずですが、女性にはかないません。 Q:師匠はどうなったのですか? A:32kmまで私といっしょに走ってくれましたが、彼自身が関門で止められるわけにはいかないので、そこで別れました。「ボクはいいから、先に行って」と笑顔で背中を叩いて送り出しました。「走れメロス」みたい。 Q:そういう話じゃないと思いますよ。師匠はゴールインできたのですか? A:私から離れた師匠は、妻の名を大声で叫びながらロングスパートをかけたそうです。Mさんは、その声を聞き、あれが自分の夫と知られると恥ずかしいので逃げに逃げ、おかげで完走できたと喜んでいました。師匠は奥さんに遅れること4分程度でゴールインしたそうです。 Q:タイムはホントでしょうね。師匠と別れた32kmから先はどんなことを考えて走ったのですか? A:なんとか粘って完走し、ゴールの競技場で師匠を喜ばせようと思いました。完走したらビールがうまい、完走したら娘の就職が決まる、完走したら初恋の女性と再会できる、リタイアしたら死刑……いろんなことを考えながら走りました。 Q:でも粘り切れなかった? A:だめでしたね。結局、あきらめてしまいました。最後に考えたことは、バスに乗ったらラクだろうなあ……。減量をやりきれないのも、走るのをやめるのも、同じことなんですね。(心持ち姿勢を正して)マラソンの35km地点は人生を映す鏡なんだ、と気づきました。 Q:要するに、マラソンも人生も中途半端ということですね。 A:(絶句) Q:素質がないのでは? あきらめたほうが良くないですか? A:何を言うんですか。6000円の参加料を2回も払って、完走賞のタオル1 枚さえもらっていないんですよ。ここでやめたら妻に何を言われるか…… Q:奥さんが何か言うとしたら、そこじゃないと思いますけど。最後に一言どうぞ。 A:「マラソンにまぐれはない」という格言は真理だと改めて痛感しました。これからは心を入れ変えて、地道に努めます。 Q:勝手にやってください。それでは記者会見を終わります。 [写真上] iPod shuffleをゼッケンに装着して走りました。巡航速度で走っているときには効果がありますが、とことん苦しい時には自分との対話の妨げになります。練習には良いけれど、レース本番での使用はお勧めしません、というのが私の結論です。 [写真中] 足底のアーチを支持して疲労軽減効果があるというインソール(靴の中敷)を使用。効果あり(のような気がします)。 [写真下] 関門とコースのポイントを書いた紙をパウチしてポケットに入れて走りました。私にしては緻密。柄にもないことをするから失速した? ほっといてください。
by tennis_passtime
| 2007-04-17 01:13
| ●所長のマラソン・登山
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