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スペイン仕込みのプロフェッショナルテニスコーチ、一藤木浩恭(いっとうぎ・ひろやす)さんの個人レッスンをコートサイドで見学する機会がありました。
時は昨年のクリスマスイブ、場所は湯河原ラケット倶楽部(Y松さん、ご招待いただきありがとうございました)。生徒は60歳代後半とおぼしき男性でしたが、小一時間のレッスンで、見違えるようなバックハンドストロークを打ち始めたのでビックリ。「先生のおっしゃることはすべて信じます」と言いたくなる目撃体験でした。 一藤木コーチはテニス理論の宣教師とでもいうべき熱意の持ち主で、参考にしたい話をたくさん聞くことができましたが、なかでも次のアドバイスが私には有益でした。 「スイングの、このあたりでラケットの速度が最高になるように振ってください」「このあたり」がどのあたりかというと、スイングの終了に近い、二の腕がまっすぐ打球方向に向く直前あたりです。フォアでもバックでも同じ。もちろんインパクト後です。そのあたりでシュッと風を切る音がすればグッドだそうです。(言葉で説明するとややこしいですが、素振りすれば、だいたいわかっていただけるのではないかと思います。) ちょっと待ってください、先生。インパクトの直後にはボールはラケットを離れているので、フォロースルーのときにラケットがどこに位置し、どんな運動をしていても、ボールには何ら影響を及ぼせないはずです。だとすれば、強く打つためには、ラケットはインパクトの瞬間に最高速度になっていなくてはならないのでは? 疑問に思ったので、レッスン終了後にそうたずねたところ、一藤木コーチから次のような説明がありました。 「それは日本人に多い誤解ですね。インパクトの瞬間にボールがラケットに接しているのはわずか1000分の3秒。それ以後は何もできません。それは間違いないのですが、大事なのは、ラケットはインパクトの瞬間に加速運動していなければならない、ということです。インパクトの瞬間に加速している状態にするためには、このあたり(既述)で最高速度になるようにスイングする必要があるんです」なるほど。インパクト時に大切なのは「速度」ではなく「加速度」なんですね。 「振り始めはゆっくりでいいんです。振り始めだけなら、みなさんの方がトッププロより速いかもしれませんよ」それは誇張でしょうが、わが身を省みれば、振り始めからトップスピードにするような勢いで、力んだスイングをしているのは事実です。これからは、もっとリラックスして、ゆっくりラケットを振り出し、振り終わり近くで速度が最大になるように振り切る……これを心がけたいと思います。
by tennis_passtime
| 2007-01-11 21:39
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